新科目「公共」とは何か?

みなさんこんにちは、マイ政経予備校のひかさです。
さて、今回のテーマは新科目「公共」とは何か。

令和7年度入試(2025年1月実施)から科目が大幅に変わることを受け、
受験生の皆さんは不安なのではないでしょうか。
そこで今回は、この不安を解決すべく、公共がどのようなものなのか、
どう対策をすべきかをお伝えします。

目次

公共の立ち位置

公共は今までの「現代社会」の後継科目という扱いをされますが、役割は違います。
今までは公民だけで言えば「現代社会」か「倫理」「政治・経済」の2パターンのどちらかを高校が選び、
授業を行うということになっていました。
しかし、現在3年生の皆さんが1年生になったときから変わりました。
公共を必修授業にし、その発展科目として「倫理」または「政治・経済」を選ぶことになりました。

これが意味することは、文系であろうとなかろうと、
身につけるべき公民の知識があるということを文部科学省は示しているわけです。

では、公共とは何か。
それは、「倫理」と「政治・経済」の基礎知識を集めたものなのです。
また、それに加えて主権者教育や公共空間の理解、課題探求の方法などプラスの内容も含まれます。

ちなみに共通テストでは公共単体の出題はありません。
公民であれば「公共、政経」「公共、倫理」のいずれかになります。
また、私立大学は「公共、政経」で出題することになっている大学もあります。

公共の中身の内訳は?

公共は、「倫理」と「政治・経済」の基礎知識を集めたものという話をしましたが、
ではどのくらいの割合なのでしょうか。

今回は資料として、各出版社が出している公共テキストの単元数・ページ数の割合で考えます。

テキスト公共分野
(現社分野)
倫理分野政治・経済分野
(政治・経済・社会・国際)
『高校の公共が1冊で
しっかりわかる本』
(吉見先生著)
17単元
(うち6単元は政経と重複)
18%
8単元
(うち2単元は現社重複)
8%
67単元

72%
『日本一成績が上がる
魔法の公共のノート』
(佐々木先生著)
4単元
5%
10単元
14%
56単元
80%
『公共』教科書
(東京書籍)
13ページ
6%
22ページ
11%
160ページ
82%
※小数点を切り捨てているため、合計100%にならないことがあります。

上記の割合を見てもらうとわかるように、「政経」分野が圧倒的に量が多く、7〜8割を占めています。
また、公共と倫理については扱うテキストによって違いがバラバラなので難しいところですが、
少なくとも量が少ないというのはお分かりいただけるのではないでしょうか。

ですから、対策については、「政治・経済」が中心になるのです。
また、いずれのテキストでも「公共分野」+「政治・経済分野」の割合は80%を超えますから、
8割を狙いたい人はまずここから勉強をすればいいんです。

ちなみに「倫理」は、今までの単体科目で扱ってきた倫理から明らかに量が減っているので、
やるとしてもそこまで量は多くありません。
ほぼ満点を目指したいんだという人は倫理までできるといいですね!

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公共には過去問がない!?

当然ですが、今年から導入される入試科目ですから、過去問題が存在しないことになります。
でも、安心してください。
今までの「現代社会」と「政治・経済」をとにかくやってください。
1つ前のセクションで扱ったように、
いずれのテキストでも「公共分野」+「政治・経済分野」の割合は80%を超えますから、
ここをまずは固めようというところが対策なのです。

倫理は暗記なわけですから後になってもいいです。
政治・経済は特に経済分野は理解が影響します。早めに対策をしておかなければなりません。

政経だけをやるのもおすすめしません。
あくまでも現社の後継科目という立場からきていますから、出題内容は現社の方が近いです。
両方やっておきましょう。

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具体的な対策方法

最後に具体的な対策方法をお伝えします。

①公共分野はスムーズに読んで終わり(青年期を除く)

公共分野は内容がそこまで重視されていませんし、
さらに言えば課題探究などは中学国語や現代社会そのままの情報だったりするので、
そこまで力を入れなくていいです。それよりも政治・経済に力を入れます。
時期的には4月にさっと見るくらいでいいと思います。(別に夏休みに少し見るくらいでも)

ただし、公共分野(現代社会分野)で注意したい単元があります。
それが「青年期」です。
現代社会時代、これは出ない年がないくらい頻出でした。
青年期はしっかりと時間をかけてやらなければなりません。

②政治・経済をとにかく徹底して勉強

政治・経済分野ができていないと半分も点数が取れない可能性が高いです。
1年しっかりかけて勉強をしていきます。
8月末(夏休み終わり)くらいには基礎知識を入れた状態で、9月からはアウトプットに集中したいですね。

③倫理は短期集中

倫理は覚えることがほとんどなので、とにかく短期集中で覚えるのが良いかと思います。
時間をかけず、覚えているか覚えていないか、そこだけを判断して、とにかく定着を図りましょう。
ちなみに、倫理でも気になる思想だったり背景が知りたいときはもちろん用語集などで調べればいいです。

公共で注目したい単元


最後に、公共で問われそうな内容を予想して書きますので、参考にしてみてください。

公共(現社)分野青年期
倫理分野◆日本に関する思想(江戸〜明治)
生命倫理(臓器移植、安楽死など)
政治・経済分野未成年・成年の権利など
契約(民法総則)
◆基本的人権の尊重(判例)
◆国民所得
消費者問題
◆環境問題
◆国際政治(軍縮・紛争)

赤字のものは特に最近の現代社会や政治・経済の入試で扱われ、かつ近年の重要な論点となっているものです。
また、主権者教育の視点が入った公共では、契約について(未成年・成年の権利・契約)や、
それに関連する消費者問題であったり、
最近多様性の社会になり、さまざまな権利が認められる中で検討しなければならない「生命倫理」という考え方など
公共にしたからこそ聞きたいであろうポイントがあります。
ここら辺はしっかりと確認しておくといいかも?

最後に

公共は新しい科目ですが、怖がる必要はありません。
全く新しい内容はほとんどないので、すでに参考書などででている知識をちゃんと蓄えられれば良いです。
もし気になることや相談があれば、「お問い合わせ」のほうからいつでもご連絡ください!
お待ちしております!!

それでは、また次回の記事でお会いしましょう!

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