国語は「センス」だとまだ思っているあなたへ

記事を開いてくださりありがとうございます!
マイ政経予備校のひかさです。

さて、この記事をご覧になっているということは、
 ・国語が苦手
 ・国語なんて勉強するものじゃない
 ・どれだけ勉強しても点数が取れない

などという思いをお持ちなのではないでしょうか?_

そんな方に今日は本当に「国語はセンスなのか」を考えてもらいましょう。
なお、ここでいう国語は「現代文」の話です。

出題者や国はセンスを求めている?

さて、そもそもなぜ「現代文」が入試科目なのでしょうか。
各大学や国はこの読解問題で何を知りたいのでしょうか。

もし皆さんの主張(「国語はセンスだ」)が正しいのであれば、次のことが言えます。

「大学や国は、センスで解くだけの無意味な科目を入試科目としている

言葉はきついですが、そういうことです。
入試には本当にそれ必要?なんていう科目がよく挙げられます。
例えば、古文・漢文だったり、文系にとって数学だったりと。
でも、みなさんの論でいけば、現代文もその中の一つに入るのではないでしょうか?

考えてみてください。
国は簡単に言えば頭の良い子たちを作りたいわけですよね。
別に国語の文章センスで読める子を大学に入れる制度を作りたいわけではないはずです。
むしろ、しっかりと勉強すべき時に勉強できる子が大学入学に適していると考えているのではないでしょうか?
そうなると、現代文も「勉強すべきもの」の一員のはずです。

では、実際に国(文部科学省)は現代文でどんな力を身につけて欲しいのか。
学習指導要領を読んでみましょう。(赤字のところに注目!)

〔知識及び技能〕
(1) 言葉の特徴や使い方に関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。
 ア 言葉には,認識や思考を支える働きがあることを理解すること。
 イ 話し言葉と書き言葉の特徴や役割,表現の特色を踏まえ,正確さ,分かりやすさ,適切さ,
   敬意 と親しさなどに配慮した表現や言葉遣いについて理解し,使うこと。
 ウ 常用漢字の読みに慣れ,主な常用漢字を書き,文や文章の中で使うこと。
 エ 実社会において理解したり表現したりするために必要な語句の量を増すとともに,
   語句や語彙の 構造や特色,用法及び表記の仕方などを理解し,話や文章の中で使うことを通して,
語感を磨き語彙を豊かにすること。
 オ 文,話,文章の効果的な組立て方や接続の仕方について理解すること。 
 カ 比喩,例示,言い換えなどの修辞や,直接的な述べ方や婉曲的な述べ方について理解し使うこと。

(2)話や文章に含まれている情報の扱い方に関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。
 ア 主張と論拠など情報と情報との関係について理解すること。
 イ 個別の情報と一般化された情報との関係について理解すること。
 ウ 推論の仕方を理解し使うこと。
 エ 情報の妥当性や信頼性の吟味の仕方について理解を深め使うこと。
 オ 引用の仕方や出典の示し方,それらの必要性について理解を深め使うこと。

文部科学省 教育指導要領 33頁

C 読むこと
(1)読むことに関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。

 ア 文章の種類を踏まえて,内容や構成,論理の展開などについて叙述を基に的確に捉え,
   要旨や要点を把握すること。

 イ 目的に応じて,文章や図表などに含まれている情報を相互に関係付けながら,
   内容や書き手の意図を解釈したり,文章の構成や論理の展開などについて評価したりするとともに,
   自分の考えを深めること。

文部科学省 教育指導要領 35頁


長々と書いているので、ちょっとまとめますね。
文章を読んで、文章構成・修辞法・文章ルール・文章の信頼性を見る力を身につけて欲しいということです。

ちなみに、学習指導要領には当然ですが「現代の文章を読むセンスを磨く」というような表現はありません。
つまり国としては、現代文はセンスよりも文章構成・修辞法・文章ルール・文章の信頼性を見る力を身につけるためにやるということです。

みんながしている勘違い

さて、国がセンスを求めていないことは分かりましたね。
でも、なぜ「国語はセンスだ」と思う人が出てくるのでしょうか。

それは、「現代文」と「日本語」の違いをわかっていないからだと思います。

みなさんは日本人(外国籍の方いらっしゃったらすみません)なので、日本語を話しているかと思います。
日本語を話しているなら現代文も解ける。満点が取れないとおかしいわけです。

では、勉強せずに現代文で満点を取れる人、いますか?
共通テストレベルだけじゃないですよ?早慶でも東大でも満点ですよ?
当たり前じゃないですか、日本人ですよ?

みなさんお察しの通り、勉強せずに現代文満点は厳しいわけです。
でも日本人なのに、なんでだろう??

その鍵は「現代文の特殊性」です。

現代文では次のことを押さえておくとマシになります。

現代文ではあなたの考え・想像は求められない。(入試において)

現代文では、筆者の主張が大事なんてよく聞きませんか?
説明的文章において、あなたの主張だったり、感想だったりするのではなく、筆者が本文で言いたいことを読み取れということです。
あとは、文学的文章では、あなたの想像だったり、感想だったりするのではなく、筆者が本文で書いていることから心情を読み取れということです。

ここを勘違いしているのが、国語ができない理由、センスだと思っている理由なのです。

ちなみに、センスで解けてしまう人もいます。
それはよく本を読んでいる人などに多いのですが、その人たちは自分の主観などを端に置いて読める人であって、
同じく本を読んでいても感情移入をしすぎるなどの人はセンスではできないわけです。

でもどうやって勉強すればいのか


では、センスを持ち合わせていないみなさんはどうやって勉強すればいいのか。
それは、簡単です。

解答の根拠となる文を読むべき根拠を考える

です。

「根拠」2回も使って分かりにくいことを言いやがって・・・(ごめんなさい)

現代文の問題を解いた後に、やって欲しいことを一文にしたんですよ。
まず、現代文の解答を解説と見比べると、この文が根拠になっていたのかと考えるわけですよね。
ここまではみなさんやってくれているかと思います。

では、その文が根拠だってわかったら、次の初めて見る文章問題も解けるんでしょうか?
解けないですよね。

ではどうすれば良いかというと、
その根拠となる文をなぜ読むのかを考えるのです。

例えば、接続詞の関係でここが筆者の主張になる、一般論になるということを理解したり、
この表現のあとにこのセリフがあるから、この感情になるなどというように、
文,話,文章の効果的な組立て方や接続の仕方や、
比喩,例示,言い換えなどの修辞や,直接的な述べ方や婉曲的な述べ方を参考に、
根拠となる文を読むべき根拠を見つけていきます。

ちなみに、赤字の部分、さっき見ましたよね?
文部科学省の学習指導要領33頁の(2)オ・カなんです。

つまり、このスキルを問題演習で身につけることで、国やその方針に従う大学が求める力を身につけた人物になれるということですね。ということは、他の問題でも同じような解法や考え方が求められるということです。


そこまで意識できていた人はどのくらいいるのでしょうか?ここまでやっても点数が上がらんねんという人は、むしろ相談して欲しいくらいです。

ひかさの体験談

あれは公募推薦入試(浪人)の過去問を解いている時でした。
その過去問は大学発行のものだったので、解説がなかったんですよね。
そこで、考えたわけです。答えになる理由を考え続けました。

すると、考えているうちに、なぜそこを読まないといけないんだと反抗心を持ったのです。
(国語嫌いなので)

そこで、なぜそこを読むのか根拠文の付近をよく読むと、共通点があったんです。
筆者の主張を導くような接続詞や類似表現があったんです。
そこで、それを意識して問題演習を行なった結果、公募推薦という難しい枠でも合格したのです。

さらに、第一志望の大学の過去問でも合格点を取るようになってきたのです。

その話をアルバイトの時に高校生たちに伝え続けました。
すると、本当にみんな第一志望合格を掴み取ってくれました。

彼らは正直、みなさんが知らないような大学に行っている子もいます。
でも、その子達は「高校を卒業できるか」「行ける大学があるか」という子が
そこまで成長できたというのが大きなポイントなのです。
しかも、特にこの国語の勉強法を徹底した子たちが、産近甲龍に合格し、公募推薦も勝ち取ってきました。
(第一志望に関関同立がいなかったので、その点は許してくださいね)

※ちなみに産近甲龍とは、京都産業大学、近畿大学、甲南大学、龍谷大学で、関東でいう日東駒専と同じくらいのレベル感とイメージしてもらえればいいです。近畿大学はもう関西大学レベルくらいですが。

もちろん彼らは英語や他の科目を必死に頑張った結果でもありますが、それでも国語の伸びはありました。
つまり、僕の主張が僕だけに通用するものではなく、勉強が苦手な子にも通用するということです。

最後に

マイ政経予備校の受講生のみなさんは結構GMARCHあたりを目指している方が多いですが、
国語が苦手な人には十分大切な話ですので、
まだそこまでできていなかったなという人は今からでもやってみてくださいね!

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